両国の江戸東京博物館で開催中の「北条時宗とその時代展」に行ってきました.

鎌倉幕府第8代執権である北条時宗は,蒙古襲来という日本で初めての外国からの攻撃に立ち向かった日本の指導者です.NHKの大河ドラマでも「北条時宗」を放送しており(この「北条時宗とその時代展」のも関連企画なのだが)中学入試でも狙われそうなところでもあります.


1192年源頼朝が征夷大将軍に任じられ,鎌倉に日本最初の武士による政権・鎌倉場府を築きます.その頼朝の死後,長男・源頼家が2代将軍,源実朝が3代将軍となり,ここで,源氏による将軍が途絶えました.

その後,京都から将軍を鎌倉に招きますが,それは,形だけの将軍であり,幕府の実権は,ライバルを次々と倒して力をつけた北条氏が握り,代々執権を勤め,幕府を動かしていきます.

ユーラシア大陸ほとんどを勢力範囲とするモンゴル大帝国の王・フビライ=ハンは,日本に対して,国交を開くように親書を送ります.ただし,その書面の最後には属国命令ともとれる「従わない場合には兵を用いる」という内容が書かれていました.

時の執権であった北条時宗はこの要求を受け入れないことを決め,モンゴルと戦う覚悟を決めます.

要求を受け入れない日本に対し,モンゴルは1274年(文永11年)1281年(弘安4年)という2回にわたり,日本に襲来しました.九州の武士たちの勇猛な戦い,海に不慣れな元軍,暴風雨により,鎌倉幕府は元軍を敗退させます.この2回のモンゴルによる襲来(文永の役,弘安の役)を蒙古襲来といいます.

その後,時宗は宋から招いた僧・無学祖元を開山として円覚寺を建立し,元寇で戦死した兵士を敵味方なく供養しました.


この「北条時宗とその時代」展は,江戸東京博物館で2001年5月27日までの開催しています.鎌倉時代の展示というのは珍しいので,是非行ってみて下さい.

たくさんの展示物がありますが,見どころは,「吾妻鏡」,「御成敗式目」,「蒙古国書」,「蒙古合戦勲功賞肥前神崎荘配分状」,「蒙古襲来絵詞」,「半弓」,「磁砲」,「立正安国論」